どうして医療系なんかなぁ


 私は基本人間嫌いです。少なくとも博愛の精神なんてそんな高尚な意識は知らない。別に大人数で楽しくなんてどうでもいいし一人で何かしてた方がずっと楽。



 でもどうしても医療人になりたかった。


 どんなに足掻こうがもがこうが抜け出せやしないのは結局私自身にしがらみがあったから。ボランティアしたいとか人の役に立ちたいだとかそんな名目上の理屈すら関係無かった。ただ単に私の呪縛は人そのものだった。人の中で人を相手に生きれればそれだけで良かった。元気な人を見れば楽しかったしあったかい人に会ったら嬉しかった。誰かがいればその誰かは笑うから、私は誰かのそばにいたいのだ。




 何故なんて多分存在しない。私はそうなだけだ。博愛等知らない。憎い奴はとことん憎い。人を大切にしない奴は尚更憎い。





 何故なんて存在しない。無意識が一度拒否すればもう二度と情は戻らない。かつての育ての親がそう。かつての友達がそう。目立った怒り等見あたらない。私は静かに距離を保ち続ける。それ以上近くには来させない。怒りではなく多分それは諦めだから、原色の軽蔑が漂うだけだ。




 私は人間が好きだ。



 だからこそ、どうしても例外的に現れる共感しようもない人間は嫌いだ。