組織レベルでの人体かぁ


 何だか最早日常になってしまっているけど、人の体内をみれるってとても貴重な体験なのだよねぇ。



 でもただ開いて取りだしゃ何でも分かるってもんじゃない。肉眼で確認出来るのなんてたかが知れてる。後は知識を伴った想像力に頼るしかない。




 染色って、大切なのですよ。様々な部位を塗り分ける技術。核とか脂肪とか、勉強不足でなかなか出てこないんだけど、実に色々なタイプの染色がある。一番使われるのはHE染色かなぁ。後は神経専用の染色やら。染色して初めて組織の世界はクリアーになる。異常な動きをしている細胞は見えやすい形で開放される。




 元々組織染色の技術は染め物から来てるんだそうな。やり方は違えど染め物は世界中にありそうだもんな。染色液の調合にやたら長ったらしい名前の化学薬品が並ぶけど、基本は自然から派生したものを抽出したり合成したり。結局利も害も自然の中の編み目から伸びてくるしかないのだよなぁ、と、発ガン性があるらしい何かの薬品を手に取りながら思ったりした。




 昨日の無駄に長い実習の道すがら。



 結局染色がやっと始められた時には外は若干黒ずんでいた。