親子百景


 ものの見事にぴたっと寄り添い同じ格好、同じ顔で爆睡している父子がいた。




 そぅっと食膳を引っ込めたんだけど。






 一週間単位で入院患者は様々に変化する。昔泣きわめいていた子供達はもういない。同じ風景なのに多数の光景を繰り出している。




 ずっと入院し続ける女性と、いつもぎりぎりまで寄り添っている旦那さん。



 髪のない子を従え元気に行進するお母さん。





 残酷にも穏やかにも、時は過ぎているのだ。正に、今。