夕凪の街桜の国

 このマンガを初めて読んだのは二年前の丁度今頃の事でした。あれから自分の立場が否が応でも変わりました。こうやって大人になるのです。逆向きには生きられない故、多くを得て又何かが起きた時に、失うものも増えていくのです。


 再び読んでみたこのマンガの感覚もまた、いつか私が家族を持ち年老いていく過程で壮絶なものへと変化するのでしょう。同時に「桜の国」の優しさもまた、感傷以上に真実味を帯びていくのです。