日本百名山

 深田久弥です。私もいつの間にやら百名山を10個は登る!とかいう計画を立て始めるに至った訳で、心は立派なアルピニストを目指しております。心は。


今までに登ったことがあるのは、


筑波山
・美ヶ原
霧ヶ峰
乗鞍岳
黒部五郎岳
薬師岳
・剣山
石鎚山



 以上が登頂済みと思われるもの。で、途中かなり良い所まで行った事があるのは、


蔵王山
男体山
・白山
磐梯山
八甲田山


 八甲田山と、後伊吹山は行ってみたいんだよね。今度草津白根登ってきます。



 しかし日本に数ある山の中で、歴史やら外見やらを考慮した結果百個の山を選別したそうだけど、山に求める思いは人それぞれ。楽しみ方も多岐に渡る。どうせ登るなら良い山がいい。そんで好んで百名山に飛びつくのかもしれない。
 多分私にとっての登山はスポーツではない。山のない関東平野に育ったからか、山とは霧の向こうに幻のように現れる影だった。山をみて一番美しいと思うのは、影が一段と黒さを増す頃、太陽と地平線が交わっている時間帯だ。あの影の中、外観は沈黙に支配されているというのに、中は至って生命力に満ちあふれている。草木が繁茂し虫が飛び交い、時に風に流され小石が転がる。そんな静と動のコントラストが、私が見た実際の記憶と混ざりあい旅愁的な感傷を生み出している。
 思い出に浸るのは楽しい。特に下山した後、今の今まで歩いていた筈の山が遠くに侘びしく聳えている様を振り返り眺めるのは楽しい。



 私にとって山は幻。思い出も幻。過ぎ去った途端記憶として曖昧になっていく風景は、朧気にかすむ遠くの山の影、そのものである。


 山は幻、そして曖昧な過去。



 そんな私ですが、岩登りは出来ません。自分自身を幻にしかねません。