人の世界に動が潜む理


 荒野を走る馬の息吹を知るか



 霧降る静閑とした大地に



 虫も這わぬ凍り付いた土を踏み締め



 乾ききった氷上を一筋の白き閃光となった



 彼の音色におののくが良い



 正気はことのほか凄惨な現実



 心あればこそなれ




 美しいとはただ一言で表す必要はない



 知恵を持て



 あまねく一切は幻



 欲を追へば枯渇した大地に憂うばかり



 美しいとは眼前に広がる靄に紛れ



 遠い彼方に沈み行く光にこそ身を曝す



 光を見よ




 心あればなれ