うた

きみがたたかっていたのはしっている

君のことが好きだった 今の季節はちょうどあの頃みたいに 侘びしくなってきた夕陽の匂いがする 違えたものは時の流れ、容赦なく 僕を君を現実のただ中へと誘っていった 変わってしまったのは君か、僕か 少なくとも、くすぶる気持ちに理由をつけて、君にあり…

夢をみるひと

ひかえめな 幻想にくれて一人 そっと またたいた たゆまぬ心とらえ 旅立つ 今 昔 私が得たものを 溶かして モノにしたら きれい そうさ 誰だって きらきら 光ってる 闇雲に走り抜けた 時でも 駆け込んで ふきさらした窓に そっと 触れた 優しさで もれいずる…

君の胸には聞こえぬか

鳴り響くは絶対的な祝福の鐘のおと 我らは愛し愛される為ただの躯のような生を反芻せねばならぬ その絶望の狭間に揺れる君よ あたたかなぬるま湯につかって凄惨な美を愛おしむ心をいかにして得られよう 単純な情動は言葉による理屈を受け入れない 日常はかく…

いまとむかしとそしてみらいと

夕暮れ 黄昏時 橋の上で振り向いた君 影が髪が長く 揺れて 綺麗だった 知ってるだろうか? 風は君のようで 空は君の表情のようで 僕はただ見上げるばかり 例えば 時が 進んで動いて 違う未来が 輝いているとしても 僕は 思い出になるものなんて ほしくなかっ…

時の車はめぐるめぐる

その車輪の下、一度くるりと回れば前進しているようで元に戻る事もある 時代が追い抜き追い抜かれ、 気づけば同じ田園風景 置いてけぼりは誰の為? 錯覚のまた錯覚の先にしか希望は見えぬと 互いに入れ違いに真実を手に入れようとする、素質 耳を澄まして聞…

人の世界に動が潜む理

荒野を走る馬の息吹を知るか 霧降る静閑とした大地に 虫も這わぬ凍り付いた土を踏み締め 乾ききった氷上を一筋の白き閃光となった 彼の音色におののくが良い 正気はことのほか凄惨な現実 心あればこそなれ 美しいとはただ一言で表す必要はない 知恵を持て あ…

まだ一番

秋の 日暮れは 戯れの中 黄昏を照らす 遙か 空を望む それは遠い 記憶の彼方で 雲が私 形失うように 少し怯えてた ああ 君に出会うように 君に笑いかけれるように 時は流れくるり、踊る いつか またこの場所で この姿映す羽 場所を照らす強い光に会える 君よ…

流れに任せて身は惑うけど

ただ遠い春をまつように希望を胸にしまい込むには余りに綺麗な夜明け 時は知りえた君を誘う 君は手を足を駆使して道を造る人。 投げかけた言葉は歌になって届く 佇んだ風の合間に確かな音を聞く ただ流されるまま身を委ね通り過ぎるには余りに明媚な表情に …

君にはまだ分からないのだ

この世界の美しさを そして付随する残忍さを 世界をみたいと思うなら、風景だけに満足してはならない そこには何があったのか 誰がいたのか そしてどんな想いが交差したのか 私が世界をみたいと思った、その発端は世界遺産の写真であった それから視野は広が…

走るような季節

何かを物語りたいのは 多分物語るそのものの根本が違ってきてるから 昔は良かったって訳でもないが 美しくない文章には嫌悪感が募るのみ 美しくない文章に建設性のかけらもない人物 そんなもん読む位なら自分で書く 相変わらず、世界は気付かぬ内に回るのだ …

さよなら

今ね 空が 満開です 飛べるよ きっと 君なら飛べる そんな妄想、ささやかな楽しみを ただ大人だというだけで自由にできるなんて 地上が燃える、鮮やかに 生きてる音って知っている? 清らかな流れに足を少し浸したような なら全力で生きてみたら この音、君…

言葉の力

悲しいのなら泣くと良いよ 寂しいのなら身を任せると良いよ 穏やかならそのまま微睡んで 空を見て 雲の切れ間から 見えない。 見えない暗い井戸の底なら 想像しよう 言葉でしか武装できない私達は 言葉を紡いで夢を見るんだ 音のない世界 雲の彼方、風の自由…

儚さは幽玄

炎は連続のもとゆらめく さんざめくその光の帯は 雲の切れ間より道を一つ作り 粒子漂う中に君をみる 一瞬、一瞬の煌めきは 時に正しい、時に惑う、 少なくともあらん限りの力振り絞って前を凝視しようとするその姿を映し出したのだ 道に惑うは群から離れた鳥…

渡り鳥が海を越えて

遠い町で生まれました 君は日が沈む国 私は日がのぼる国 森の中遊びました 永久に忘れ得ぬ風景で 未だ求め続ける風景で 大きな船が今日も行く 巨大な歴史の影と ただ静かに歩むみんなの時間 急がないで前を見る事 そう言えば 幾度となく変化する噴水の水を追…

浅い夢 宵の終わり

きっと どこかの 君を 見てた 夕陽に 燃える 丘の 上から 見晴らしが とても いいから ひとりぼっちで 遠くに 沈む 雲を 見てた 世界の 一番 上から はばむ ものなど 何も なくて 凍えそうな 朝も 夜も はりつけたまま めぐる めぐる まあるい 星の 両手 広…

宵のはし

雲ゆくそら心 闇が照らす近い道にも ひとかけらのぬくもり 丸くなって猫眠る

峠を越えない雲より

山を越えたら山 川の終点は見えない 追っても追ってもたどり着けない たどり着かない そんな閉ざされた世界に夢を託して それだけが私達の現 私達の幻 渡り鳥だって故郷を捨てきれない 多分この世界には 果てという名の限界なんて無いんだ ただ永遠とも思え…

かぜのたびびと

音震わせてなく 冬の空はぴりぴりと張りつめた色を反射する 生ぬるい風が吹き込むときそこには人が立ちはだかっている 電車は線路を静かに滑っていく 乾いた頬の音 滴る涙と皮膚をつたう足跡 軌跡は語らずとも何もかも伝えるだろう なにも読みとらず草にわけ…

室生犀星の詩だったのか

ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの よしや うらぶれて異土の乞食となるとても 帰るところにあるまじや ひとり都のゆふぐれに ふるさとおもひ涙ぐむ そのこころもて 遠きみやこにかへらばや 遠きみやこにかへらばや ちょうど私が故郷を…

やまをみつめておもうこと

苦しくない走り方なんかないさ 巡らずに歩くなんてもってのほか ほらおばあちゃんの背中っていつも 上がったり下がったりして移り変わっていく 何だかおかしいものでも見たのかな あの子達笑いが止まらないでいる 牛を追いかけてあぜ道 麦を踏むようにそっと…

緑、赤

水面にうつる空はおぼろ 世界に潜む想いは何色? 葉っぱが鮮やかな緑を放つのは、色を反射してるから ならばこの世界は一体何色で輝いているんだろ 僕らは皆この地に生まれ やがてこの地に沈んでいくよ 昨日見た蝉は土に倒れても 又春が来れば花に覆われる、…

どこまでいけば

何かから取り残されて何かから隔離されて 一体何処を見れば何処を目指せば良いのだろ 時に震える体のままで 一体何に心洗われるんだろう 流れすら届かない位遠く 遠く たどり着けたら 私はもう正しい方角など知りたくはないのだから 何もない状態で縛られな…

旅立つ前に、ハイマツ

暗く惑い揺るぎある道すがら 地を這う干からびた命、赤と黒、冬にそなう 寄り添う緑露に濡れ砂にふし 遙か彼方に浮かび上がる影亡霊にも似て 夢うつつ眼光を包む曖昧な輪郭黒い用紙に絵の具を散りばめる 寂光の元さらされるはたかが彩り 風格を失い黒に飲ま…

いとまむかとしで(今とむかしとで)

あのきいろりどを (秋の彩りを) おかいけおこいし (追いかけ追い越し) うろしにたずたむ (後ろに佇む) ないがかげりよも (長い影よりも) でしんんばらしを (電信柱を) こがわってたいね (怖がっていたね) さぶけりとらそに (叫ぶ鳥空に) すこいれまいてい (…

いとまむかとしで

あのきいろりどを おかいけおこいし うろしにたずたむ ないがかげりよも でしんんばらしを こがわってたいね さぶけりとらそに すこいれまいてい もすうしこたしら きもみこそいへく ぼもくづつていく ゆをめいおけかよ こくわいなうよに てつをいないでて

秋に向かう濃厚な夜の中で

さよなら 唇だけの動きで旅立った 手を広げた先に彩る宇宙 別れるにはからりとした秋晴れ 雲を覆しそろそろ月が光る頃 君を覆っていた不確かな情熱も、謙遜を知らない態度も、 濁さない程度に清水は流れ去るだろう 僕らには多分目の前に用意された世界が全て…

確かにあなたはそこにいて

(塩狩峠が衝撃的だったようで曲が思い浮かんでしまいました。それに詩をつけてみた) 凪いだ 風が 頬を つたい 重い 思い 私を包む 君と 見てた 空を 仰ぎ やがて 風が 秋を 運ぶ 君と 出会い 歩いた 川辺 名のない 花と 草が 香る 水面 うつる 私の顔は 今も…

見果てぬ夢は今日も続く

のばした手の先に何も無い暮れかけの未来 多分あなたは遠い国にいて 忘れよう、忘れよう、どうせ異邦人が視線を交わしただけだって 触れ合える暖かさなしに心をあいするなんて 悪い夢ならきっと醒めるよ 僕らは沢山の選択肢の中で 同じように夢を見ているの…

昼寝をすれば夜を忘れる

まぁ黙って地底にぽっかり月を見ようよ 怖がらなくていいよ どうせ海より深いものなんてないし 影に怯えるなら自分を黒に 光に目を細めるなら反射位できるだろ ぐっばい、 ぐっばい、陽炎のような綿ぼこり 寝ころんでみる空には きらきら輝いて、まるで、 忘…

記憶なんて知らない

思っていたものの重みが 無視できる空間なんてない 既存は無限に変化なし。ただ目をそらしているだけで 昔話はいつだってもたらすものは焦燥 手が届かない未来にしか存在出来ない私には 戸惑って振り払って 泣き寝入りしてるだけ 勘違いは夏に終わった 一方…