2006-12-30 かぜのたびびと うた 音震わせてなく 冬の空はぴりぴりと張りつめた色を反射する 生ぬるい風が吹き込むときそこには人が立ちはだかっている 電車は線路を静かに滑っていく 乾いた頬の音 滴る涙と皮膚をつたう足跡 軌跡は語らずとも何もかも伝えるだろう なにも読みとらず草にわけいるだろう ならば振り返るな、君は君の中にしかいない 君は君の見聞きした事しか学ばない 乏しい思い出の中で さえ渡る獣の遠吠えを聴く 寂しいと、ただ おとふるわせてなく