戦争芸術の意図
昨日見てきた南十字星は第二次世界大戦の話でした。善良な若者が時代に翻弄され、勘違いと歴史の大河に押し流されて処刑台に消えるまで。出てきた中将の台詞が印象深かった。公平ではない裁判に異議は無いのか?の問いに、
軍人である以上、敵国の恨みを一身に受け死んでいく事によって、その矛先を国に残った多くの日本人に向けさせない事に、意味があり責任がある。
娘よ、父が殺される事を恨むな。父はお前達を、日本を守る為死んでいくのだ。お前はそんな父を誇りに思いなさい。
戦争に善悪を求めるのは間違っている。けれども。
罪を擦り付けられた多くの敗戦国兵士は処刑台に消え、原爆を落とした勝利国の兵士は英雄になる。
私達は永劫に学び取らないといけない。
戦争の文学は、絵画は、演劇は、その悲惨さを後生に残す、訴えたいのは対峙する平和の大切さではない。
戦争、そのもの。ただ、それだけ。
単純に単一に表現されるもの程、無言のうちに多くを語る。
中将が最後に娘さんに向けた最後の言葉、「ありがとう」が、耳から離れないのです。